「自分でカットする」と「美容師がカットする」の違い!
最近はYou Tubeやインスタ等の動画・雑誌のコーナーなどでちょっとしたカットが紹介されていることも増えて自分の前髪を切ったり、友達同士で切り合ったりされている方も多いようです。
しかし、美容室(理容室)以外でカットした場合はなんとなく持ちが悪かったり、ギザギザしたりしてるのを感じる方もおられるでしょう。
もちろん美容師・理容師は国家資格保持者なので技術はあります!
みなさんたくさん勉強もしてきたしレッスンもしてきたのでこれは断言できますよね。
使用するハサミもみなさんが使用するハサミとは違うものが多いです。
中には材料問屋で何万も出して購入される方もおられますがその後の手入れをしないとやっぱり差が出てしまします。
美容師・理容師・トリマーなどいろいろなハサミを使用する職業がありますが今回は美容師としてお話しますね。
美容師が使用するハサミには持ち手のデザインはもちろん刃の長さや刃の形状など様々な種類があるんです。
大きく分けると
◆シザー
◆セニング
と、2種類に分けられ
「シザー」は通常時カットに使用されるハサミはすべてシザーと呼び
「セニング」はわかりやすく言うとすきバサミですね。
今では知らない人もいない「ジャックスパロウ」「チャーリートチョコレート工場」などで有名なジョニー・デップの作品でも
「シザーハンズ」という両手が刃物になったファンタジー作品が合ったのを思い出しました!
さて、シザーの中でも種類があり、まっすぐ切るものやスライドさせながら毛先を細くなるように切るもの刈り上げを知るときに使う刃の長いものなど様々です。
もちろんセニングでも種類がありますすがこちらは毛量をすく割合が少しずつ違うものが多いです。
ここで注目したいのがシザーの種類にある
まっすぐ切るもの
スライドさせながら細く切るもの
刈り上げするときに使う刃先の長いもの
の種類です。
上記にある「真っ直ぐ切るもの」はフリーハンドでも真っ直ぐ切ることができるのでご自分で切ってみたことがある方なら既にご存知とは思いますが一般の工作ばさみや事務ばさみは紙を切る目的なので髪を切ることには適していません。
髪を切ろうとすると中心部分から刃先の方に逃げてしまい結果真っ直ぐにならずに斜めに仕上がってしまします。
このときにもうひとつ重要なの事があります。
それは・・・
ハサミの切れ味です!
私達美容師や理容師はハサミをとても大事にしています。
自分以外の人には触らせなかったり、もちろん人のハサミも手にとることは殆どありません。
貸し借りもなしです。
そのため手入れは自分しかしないためとてもこまめに手入れするのです!
ハサミをバラバラに分解して付着した髪の毛を取り除いたり開閉部分にオイルをさしたり、定期的に専門の研ぎ職人に預けたりと手入れは毎日のように行います。
ここで重要なのが毎日のようにハサミの手入れをする
そうです!
この毎日手入れすることが髪に対しての影響を大きく左右します。
美容師のハサミはとにかくよく切れます!
刃先が指先を軽くかすめただけでもスパッと切れてしかも傷口がスパッときれいに切れているので血も止まりくくなってしまします。
しかし、切れ味が落ちてくると途端に髪が切れなくなってきます。
ハサミは刃物なのでよく切れるほうがストレスはありません。
包丁だってよく切れるとストレス少ないですよね。
よく切れる包丁でトマトを切るのと切れ味の悪い包丁でトマトを切るのとではストレスはもちろんですが断面に違いが出ます。
経験のある方もおられるとは思いますが、
よく切れる包丁で切った断面はキレイで
切れない包丁で切った断面は切れない影響で素材が潰れてしまい断面が荒れてしまいます。
この状態を髪の毛に置き換えると・・・
もうおわかりですね!
よく切れるハサミだと髪の断面もきれいになりヘアケア次第ではハネやうねりも軽減することが可能ですが、
よく切れないハサミだと髪の断面は荒れてしまいあれた部分から裂けてしまったりします。
この状態が枝毛につながる要因になってしまいます。
このよく切れないハサミには工作バサミなどが入りますが決して切れ味が悪いと言っているわけではなくて髪を切る目的のものではないということです。
学生の頃工作しているときに手を切った記憶があるので紙を切ったりするのには申し分なくても来れるので危険には変わりないですよ!
セニング(すきバサミ)も同様にハサミの刃の状態が重要になりますがセニング(すきバサミ)の形状が中間から間引く切り方になるのでシザーよりもデリケートになるのは間違いないです。
むやみに毛量調整をすると毛が長短の状態でバラバラになってしまいまとまりが悪くなってしまいます。
美容師は適当に切っているようには見えるのですが実はしっかりとした経験と仕上がりスタイルイメージを計算した上で必要な量を減らしたり質感を作り上げているのです。
美容師の技術や仕上がりスタイル、ハサミの手入れの加減等でこのセニングの仕上がりは大きく差がつくかもしれません。
イメージがつきにくい素人が闇雲に毛量を減らしてしまうと後で取り返しの付かないことになってしまいますので絶対にやめたほうが良いですよ!
このことから、
「すくと傷む!?」
「自分で切るのと美容師が切るのは何が違うの!?」
の結論は、
正しい知識と技術、正しいお手入れの道具でカットを行うと髪は傷まずに切った断面もきれいになります。
切った断面がキレイならお手入れもしやすくなります。
仮に自分で切らなければならない状況になって切ってしまったらあまり間を空けずに担当の美容師に切り直してもらうとトラブルは解決できるので安心してくださいね♫
ただ、切りすぎやスキすぎは調整するにも限度があるので要注意です!